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【日印人材交流調査シリーズ3】
在日インド人の現状と展望-在外インド人の増勢は鈍化する一方、在日インド人は加速する可能性

2017年07月18日 熊谷章太郎


要約

  1. はじめに

    • 少子高齢化を背景に、わが国の生産年齢人口(15~65歳)は、今後30年間で約3割減少すると見込まれている。人口減少に伴う労働力不足に対応するため、高度人材を中心に外国人労働力を有効活用していく必要が高まっている。


  2. 在外インド人の構造

    • 相対的に低スキルのインド人労働者にとっては、UAE、サウジアラビアを中心とした中東諸国が主要な移住先である一方、高度人材に分類されるインド人労働者は米国、英国、カナダ、豪州、シンガポールなどの英語を母国語とする先進国が主な移住先となっている。


  3. 在日外国人の構造

    • リーマン・ショック後の景気悪化や2011年の東日本大震災を受けて、一時的に在日外国人は減少したものの、その後は増加傾向が続いている。国別にみるとフィリピン人やベトナム人の増加が、滞在資格別には留学生や技術研修生の増加が、近年の増加の牽引役となっている。


  4. 在日インド人の構造

    • 在日インド人の総数は依然として少ないものの、2013年以降増加傾向が続いている。他国と比べて東京をはじめとする首都圏の在住比率が高く、東京の一部の地域ではインド人コミュニティが形成されつつある。


  5. 在日インド人とネパール人の比較

    • 地理的な距離の遠さや食生活・言語の壁が在日インド人が少ない理由としてしばしば指摘される。もっとも、在日ネパール人の近年の急増は、インド人が今後増加する余地があることを示唆している。


  6. 在外/在日インド人の展望

    • 先進国との所得水準の差、地域経済統合の進展、インド企業の国際化の進展などを背景に、今後も在外インド人は増加傾向が続くと見込まれる。もっとも、欧米の移民受入スタンスの厳格化や産油国の成長鈍化などを勘案すると、在外インド人の増加ペースは今後鈍化する可能性が大きい。一方、在日インド人の増加ペースは、日印関係の一段の深化や従来の受入先からの振り替わりを背景に今後加速する可能性がある。

レポート全文
【本調査レポートについて】

なぜ、日印関係なのか
• インドは日本にとって戦略的に重要なパートナーであるものの、経済・人的なつながりは他国と比べて薄く、二国間関係の深化に向けた取り組みの強化が求められる状況。

なぜ、このタイミングなのか
• 日印両政府は、両国の友好関係を更に強化し、様々な分野での交流が深め、相互理解が一層増進されることを期待し、2017年を「日印友好交流年」に設定しており(注)、本年は日印間の人材交流について改めて考えるのに相応しい。
注 2016年11月にモディ・インド首相が訪日した際、安倍首相との間で、日印間の人材交流の活発化に向けて2017年を日印友好交流の年とする合意を受けたもの。

本レポートの位置づけについて
• 本レポートは、日印両国の人材交流の促進に向けて、二国間の観光、高度人材の受け入れ、留学生の受け入れなど、の人材交流について調査。
• 本事業は、外務省の「日印友好交流年記念事業」登録済事業。

既刊レポートについて
1. インド人訪日客の現状と展望
2. クールジャパン戦略を通じたインド人旅客の誘致について
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